デイリーニュース ~ビブリオバトルin健大高崎~
6月19日(月)にビブリオバトルin健大高崎が開催されました。
ビブリオバトルとは、挑戦者が選んだ本についての魅力や面白さを 自分自身のエピソードや本との出会いなども含め紹介し、その中から観戦者が一番読みたいと思った本(=チャンプ本)を選ぶ催しです。
今回のビブリオバトルin健大高崎では4人の挑戦者がおすすめの本についてプレゼンをしてくれました。
1. 3年9組 黒澤歩未 さん 「女神紀」桐野夏生 著
この本は日本最古の歴史書である「古事記」をもとにイザナギ、イザナミが黄泉比良坂で別れた後のストーリーを描いた小説です。黒澤さんは「古事記」に興味を持っていたことから、「女神紀」を勧められ、読むようになったそうです。イザナミの妹ナミマが亡くなるシーンが印象的で感情移入して読んだそうです。
2. 3年11組 加藤健一 君 「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」柳井たくみ 著
この本は東京に突如現れたゲートから侵攻してくる異世界のドラゴンと自衛官たちとの戦いを描いた作品で、加藤君は予備自衛官を目指してインターネットを調べている中でこの本と出会ったそうです。主人公が自分の命を大切にしながらも、国民を守りドラゴンと戦う姿に心を打たれたと紹介してくれました。
3. 2年13組 星菜摘 さん 「火花」又吉直樹 著
お笑いコンビ「ピース」で活躍する又吉さんが芥川賞を受賞したことで有名な本作。星さんは最初、芸人の著書としての話題性が先行して人気を得た作品と思ってこの本を手に取ったそうです。しかし読んでみると心に残るセリフが多く、本自体の魅力が芥川賞受賞やドラマ化に繋がったのだと分かったそうです。サクセスストーリーではないものの、読むと活力を得られる本であるとのことでした。
4. 3年9組 青木優大 君 「アランの幸福論Propos sur bounheur」アラン 著 齋藤慎子 訳
青木君は高校生になる前、いじめられてしまった辛い経験から人間不信になってしまっていたそうです。そんな時、目に留まったのが、哲学者アランの言葉がまとめられたこの本でした。普段はファンタジー作品を読んでいた青木君にとって運命的な出会いでした。一番最初に目に入った「あなたが微笑まなくて誰が微笑むのか」という言葉を読んで、一気に世界が開けた感覚を得たそうです。そして自分自身が微笑むように心がけることで、物事を前向きにとらえることができるようになりました。幸福の形は人それぞれですが、この本を読むことで自分自身の幸せについて考えることができるとのことでした。
4人全員が本に対する情熱を語り、甲乙つけがたいバトルとなりましたが、栄えあるチャンプ本に輝いたのは3-9組 青木優大 君の「アランの幸福論」でした。チャンピオンになった青木君はビブリオバトル高崎地区予選への出場が決定しました。地区予選でも輝くプレゼンを披露してくれることを期待してます。